【投資】つみたてNISA銘柄のオススメ、選び方

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老後の資金に向けて近年、投資が身近なものになり、老後資金や子どもの教育資金のために、NISA・つみたてNISA・ジュニアNISAでの資産運用を考えている人も多いのではないでしょうか。しかし、SBI証券・楽天証券・野村証券など対応金融機関や投資信託などの商品もさまざま。ネットでのみ取扱のある商品やコストも異なるので、どの銘柄を購入すればよいのか迷ってしまいますよね。今回は人気のNISA・つみたてNISA銘柄40商品を実際に比較検証して、最もおすすめの投資信託を決定します。比較検証は以下の3点について行いました。1.信託報酬の安さ2.リターンの高さ3.リターンのブレ幅NISA・つみたてNISA銘柄の選び方のポイントもご説明しますので、ぜひ参考にしてみてください。

目次

NISA、つみたてNISAの違い

信託報酬の安さ

投資する地域、資産

少額からできる積立投資

トータルリターンで選ぶ

NISA、つみたてNISAの違い

NISAとは?つみたてNISAとの違いは?NISAとは、一般NISAとつみたてNISAに分かれ、一定額までの投資による運用益が非課税になる制度のこと。たとえば、株式や投資信託を売却した際に10万円の利益が出た場合、本来は10万円に対して20.315%の税金が発生します。一般NISAやつみたてNISAを利用して投資していると、10万円の運用益をそのまま受け取ることが可能。運用を効率的に進めたい人に、おすすめな制度といえます。一般NISAとつみたてNISAの主な違いは、非課税となる金額・期間・対象商品です。一般NISAは年間120万円分の投資が5年間非課税になるのに対し、つみたてNISAは年間40万円分の投資が20年間非課税に。最終的に非課税で運用できる金額も、NISAは600万円、つみたてNISAは800万円と異なります。また、一般NISAでは株式・投資信託など対象商品が幅広いですが、つみたてNISAは金融庁が定めた基準をクリアした投資信託・ETFのみ。どちらも長所はありますが、一般NISAはさまざまな商品に自由に投資したい人、つみたてNISAは長期運用でコツコツ派の人向けといえます。ただし、一般NISA・つみたてNISAは、年間でどちらかしか利用できないことには注意してください。投資信託とは?投資信託とは、プロに運用をお任せできる初心者でも始めやすい商品のこと。集めた資金の投資先や売買のタイミングをファンドマネージャーが決定してくれます。そのため、投資経験がなく知識面で不安のある人でも気軽に投資に参加できますよ。また、リスクを抑える分散投資をしてみたい人にもおすすめです。投資信託では、株式・債券・REITなどへ、運用のバランスを考えながら分散して投資されます。リターン重視の株式特化型商品でも、さまざまな業種の株式で運用されるため、特定銘柄だけの運用よりリスクが軽減されるのも魅力的です。ただし、投資信託はリアルタイムでの売買ができません。価格の更新はそれぞれの市場が終了したあとの1日1回だけなので、注文時に確認した値段と約定した値段ではズレが出ることに注意しましょう。加えて、投資信託も株式と同じように、元本保証ではないことも忘れないでください。なお、NISA制度を活用して投資信託を購入するには、証券会社や銀行でNISA・つみたてNISA口座を開設する必要があります。以下の記事では、NISA・つみたてNISA口座を開設する金融機関の選び方や、開設方法を紹介していますので、ぜひ参考にしてください。インデックス型とは?アクティブ型との違いは?インデックス型とは、日経平均などの指数に値動きが連動する投資信託のこと。アクティブ型は、目標とした指数を上回るために運用担当者が企業などをリサーチして、投資する銘柄を選定する投資信託のことです。インデックス型は、指数を上回るパフォーマンスを実現するための企業調査を行わないので、コストは比較的安くなります。対象となる指数も、さまざまな業種の株式で構成されているため、自然とリスク分散されるのもメリット。NISAでは、長期での運用がメインとなるので、リスク分散でき、コストの安いインデックス型はうってつけといえます。一方、アクティブ型は状況に応じて自由に取引できるのが魅力的です。相場がよいときは株式などを増やし、悪いときは現金などの比率を増やすなど臨機応変に対応可能。ファンドマネージャーの実力によりますが、値上がり・値下がり幅をインデックス型よりもよい方向に向けられる商品もあるでしょう。アクティブ型は、成長力が高く、時価総額の小さい株式にも投資できるのがメリット。日経平均やS&P500などの指数には、一定の基準を満たす銘柄が採用されます。そのため、インデックス型では投資できない株式にもアクティブ型なら投資できますよ。しかし、アクティブ型で指数の成績を上回っている商品は全体でも1〜2割ほどです。パフォーマンスがどうなるか担当者次第のアクティブ型より、低コストで効率よく運用できるインデックス型のほうが無難といえるでしょう。

NISA・つみたてNISA銘柄の選び方NISA・つみたてNISA銘柄を選ぶ際に必ずチェックしておきたい「4つのポイント」をご紹介します。

信託報酬の安さ

信託報酬の安い投資信託を選ぼう。初心者ならインデックス型が無難!効率的に利益を出したいなら、信託報酬が安い投資信託がおすすめです。検証における信託報酬の平均は、インデックス型が0.21%・アクティブ型が1.31%となりました。それぞれ100万円で20年間運用した場合は、最終的に約21万円ほどの差に。運用に自信のない初心者は、コスト面で有利になるインデックス型を選んでおくのが無難でしょう。
投資信託の主なコストは、購入手数料と信託報酬の2種類。購入手数料は購入時のみですが、信託報酬は運用期間中は常に発生します。そのため、保有期間中に年率で発生する信託報酬が安い商品ほど、最終的な利益をより大きくできますよ。

投資する地域、資産

特徴を把握して、商品を選ぼうNISAで投資信託を購入するときは、どの国の何に投資しているかも重要。株式やREITなどのリスク資産・現金や債券などの安全資産によって、リスクの低さやリターンの高さは変わります。ここでは、国内株式・先進国株式・バランス型の検証で見えた傾向をご紹介します。なお、老後までの運用期間に合わせたポートフォリオを、記事の最後で紹介していますので参考にしてみてください。国内株式はリスク・リターンのバランスに優れた傾向。状況などは掴みやすい!ミドルリスク・ミドルリターンな商品を探しているなら、国内株式型の投資信託がおすすめです。国内株式型とは、ファーストリテイリングやソフトバンクなど国内の取引市場に、上場している株式で運用する投資信託。株式のリターンにも期待でき、為替の影響が少ないため、外国株式の商品と比べ相対的にリスクが抑えられていました。また、ニュースなどで情報が集めやすいのも魅力的です。
NISAで売買できる国内株式型の投資信託12商品を比較したところ、成績が最もよかったのは「eMAXIS Slim国内株式(TOPIX)」。信託報酬が0.154%と安く、リターンの変動もすべての期間で平均より小さい結果でした。リターンの高さは比較した投資信託の平均以下なものの、リスクを気にしつつある程度のリターンも狙える投資信託といえます。次に、「三井住友・DCつみたてNISA・日本株インデックスファンド」も評価の高い商品となりました。国内株式型のなかで、3年間の標準偏差が全体平均より小さく、信託報酬においては0.176%と割安な水準に。国内株式で長期運用を考えている人には候補に入れて損はないでしょう。先進国株式型はハイリスク・ハイリターンの傾向に。GAFAなどの最先端企業群にも投資できる!リスクを取ってでもリターンを狙う運用なら、先進国株式型の投資信託がおすすめです。先進国株式型は、米国やヨーロッパで取引される株式を中心に運用している投資信託。基本的に米国株式の組入比率が高く、GAFAといった有力なテクノロジー企業群やテスラなどの成長力の高い企業にも投資できます。米ドルやユーロなど為替の影響を受けるため、検証でもほかの資産と比べ、リスク・リターンどちらも高い傾向にありました。NISAで購入できる先進国株式型の投資信託19商品を調査したところ、最も優秀だったのが「SBI・全世界株式インデックス・ファンド」。信託報酬が0.1102%と全体のなかでもかなり安く、リターンの高さも1年間で2.22%・3年間で14.52%と高水準でした。世界中の株式に分散しつつ、リターンも期待できる商品といえます。2番目に成績がよかったのが、「eMAXIS Slim 先進国株式インデックス」。先進国の株式を中心に分散投資しているので、リターンの高さは1年間で5.43%・3年間で16.65%と米国株特化の商品より劣りますが、平均は上回っています。リターンを追求する分には問題ない実績を持つ商品といえるでしょう。バランス型は短期・長期どちらもブレ幅の小さい運用に!資産構成の比率を確認リスクを抑えた堅実な運用を目指すなら、バランス型の投資信託がおすすめです。バランス型とは、1つの商品で複数の地域・資産に分散して投資できる商品こと。複数の資産に分散することは、長期運用においてさまざまな状況で利回りを稼ぐために必須な方法といえます。運用が長期化するNISAでは、専門知識がなくても手軽に分散投資できるバランス型はうってつけな商品ですよ。NISAで取引できるバランス型運用の投資信託9商品を比較した結果、「eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)」が最も高い評価に。リターンのブレ幅が3年間で11.54%と全体平均より小さい水準でした。リターンの高さは3年間で5.75%ですが、信託報酬は0.154%と最安水準なので、ローコストでリスクを抑えた運用のできる商品といえます。なお、検証結果だと債券比率の高いバランス型商品は下位の傾向に。株式などリスク資産の比率が低いので、リターンの期待値が低くなることが影響しました。値上がりをどれだけ狙うかは、運用目的にもよりますが、事前にどの資産をどれくらい組み入れしているかを確認しておきましょう。

少額からできる積立投資

気軽に投資を始めるなら、少額からできる積立投資を。価格の変動にも備えられる!一度に大きな金額で投資を始めづらい人は、積立投資ができる投資信託がおすすめです。積立投資は、一定額を毎月決めた商品に投資していく手法のこと。設定後は、相場状況に関係なく自動購入になるため、上昇時は少なく・下落時は多く購入してくれます。価格が平均化されるため、価格変動に強い運用につながりますよ。また、少額から気軽に投資を始められるのもメリット。最低100〜10,000円で積立金額を設定できるため、まとまった資金がない人や一括で商品を購入するのが不安な人にもおすすめです。ただし、いくらから積立金額を設定できるかは金融機関で異なるので、事前に電話や公式サイトで確認しておきましょう。なお、投資を始める前に金融庁などの資産運用シミュレーターで運用計画を立てるのもおすすめです。目標金額に対して、毎月いくら積立額が必要なのか、何年運用すればよいのか、何%の利回りを目指して運用すればよいのかわかるので、ぜひ参考にしてみてください。

トータルリターンで選ぶ

パフォーマンスで選ぶ。「トータルリターン」「標準偏差」で実績を確認理想に近い運用をするためには、自分の目的に沿った運用成績を残している商品を選ぶのも重要です。ここでは、過去の運用成果を指し示すトータルリターン・標準偏差についてご紹介します。
リターン重視のガッツリ派なら「トータルリターン」で比較!短期・長期どちらの成績も確認リターンの高い商品を探しているなら、商品ごとのトータルリターンを確認しましょう。トータルリターンは、コスト・分配金・一部売却金額などを含めてどれだけ利益が出たか(損したか)がわかる指標です。基準価格のみでリターンを測る騰落率より、正確に損益を出すことができるのが魅力。運用が似ている商品と比べ、成績のよい商品を選べば、よりうまく運用ができるかもしれません。また、トータルリターンを見るときは、短期間だけでなく長期間の実績も確認しましょう。短い期間だけだと、大きな変動があったことで、極端に成績がよい時期または悪い時期がある可能性も。おおよその平均値を知るためにも、長期での実績も確認しておきましょう。検証では、3年間のトータルリターンの平均が高いのは先進国株式の商品でした。同じ株式型の国内株式型の平均である7.78%に比べ、16.04%と高い水準に。あくまで過去の実績なので、今後のパフォーマンスを約束するわけではありませんが、参考にしてください。リスクを減らしたいコツコツ派なら「標準偏差」を確認。小さいほどリターンの変動が小さい変動が小さい商品を探している人は、商品ごとの標準偏差を確認しましょう。標準偏差とは、期間中の価格または収益のばらつきを数値化した指標。標準偏差が大きいほど、上昇幅・下落幅ともに大きいことを指します。そのため、標準偏差の小さい商品を選べば、変動を抑えた堅実な運用につながるかもしれません。
検証では、3年間の標準偏差の平均が小さいのはバランス型の商品でした。ほかの資産が16〜18%ほどなのに対して、10%ほどと変動が抑えられている商品が多い傾向に。小さければ必ずうまくいくわけではありませんが、ぜひ参考にしてみてください。金融商品のリスクは、値動きやリターンの変動率そのものを指します。つまり、値動きの落ち着いた変動幅の小さい商品が、リスクの低い商品に。とはいえ、低リスクの商品でも元本保証がされていないことを覚えておいてください。

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