テレビやニュースでも話題になっている「つみたてNISA」、投資をしていなくても名前だけは聞いたことある方も多いのではないでしょうか?老後の資産形成など、長期的な投資を行うのにとても便利な、つみたてNISA。しかし、始めてみようと思っても、楽天証券・SBI証券・みずほ証券・大和証券・野村證券など、つみたてNISA口座を開設できる証券会社や銀行がたくさんある上に非課税期間や金額の上限など、つみたてNISAについてわからないことも多く、どのように口座を開設すべきかわからない方も多いと思います。今回はオススメのつみたてNISA口座、つみたてNISA口座の選び方のポイントを説明しているので、ぜひ口座開設の時の参考にしてみてください。
1.つみたてNISAとは?
つみたてNISA口座とは、老後に備えて長期でコツコツ資産を形成したい人におすすめな制度です。少額投資非課税制度(NISA)とも呼ばれ、一般NISAとつみたてNISAに分かれます。つみたてNISAは毎年40万円までの投資が20年間非課税で運用できるので、1,000万円儲かった場合は200万円も節税可能。非課税枠も毎月3.3万円の積立で使い切れるので、少額から始めたい人にも向いていますよ。つみたてNISAは、証券会社・銀行など対応金融機関に口座開設できますが、口座自体はひとつしか作れません。金融機関を変更したいときは、一度つみたてNISA口座を廃止する必要があります。そのため、つみたてNISA口座を選ぶことは「資産運用で長い付き合いになる証券会社」を選ぶことといえるでしょう。つみたてNISAで投資できる商品は?つみたてNISAでは、金融庁によって定められた基準をクリアした投資信託やETF(上場投資信託)が対象商品になります。金融庁が定めた投資信託の基準は、以下のとおりです。投資対象:主な投資対象に株式を含むこと
販売手数料:0円(解約手数料、口座管理手数料も0円)
信託報酬:インデックス型0.825%/アクティブ型1.65%以下
運用方針:信託契約期間が無期限または20年以上のもの
質の悪い商品や長期投資に向いていない商品が、排除されているのは心強いですよね。購入手数料も全商品無料なので、気軽に投資を始められますよ。つみたてNISA口座の選び方つみたてNISAでは、金融機関と長い付き合いになるので、最初に何を目的に口座を作りたいか整理しておきましょう。自分のしたい取引ができない証券会社では、損した気分になってしまいますよ。
2.SBI証券
つみたてNISA口座2選迷ったら豊富な商品と幅広いサポートの「SBI証券」
通常時でも取引しやすい「SBI証券」は、口座数開設数が700万件を超える、初心者におすすめな大手ネット証券です。
取扱投資信託数は183本と比較したサービスのなかでもトップを獲得。新興国株式型やバランス型など各投資先の商品数も充実しているため、自分で資産配分を考えて分散投資したい人・手間をかけずリスク分散したい人どちらのニーズにも応えているつみたてNISA口座といえるでしょう。また、積立頻度は毎日・毎週・毎月を設定できます。自由に積立頻度を変更できれば、1回の投資額を減らしてリスクを抑えた運用が可能。100円から積立投資もできるので、少額から無理のない積立投資を始められるつみたてNISA口座といえます。加えて、投信積立の支払いをクレジットカードに設定可能。利用額に応じて三井住友銀行のVポイントと、投資信託の保有残高に応じてTポイント・Pontaポイント・dポイントのうちひとつが還元されます。貯めたポイントは投資にも使えるので、ポイ活したい人にもうれしい点です。SBI証券は「NISA枠ぎりぎり注文設定」ができるのも特徴のひとつ。設定金額によってはつみたてNISAの非課税枠を超過してしまうこともありますが、NISA枠ぎりぎり注文設定をしておくとぴったり使い切る分の金額に注文を調整してくれます。NISAを利用していないときの取引手数料もかなり安い水準に。ロボアドバイザーをはじめ運用商品に迷った際のサポート体制も充実しているため、つみたてNISA用の口座としても普段の取引で使うメイン口座としても利用しやすいネット証券といえるでしょう。
3.楽天証券
楽天ポイントでお得に取引したいなら「楽天証券」!商品のラインナップも充実楽天グループのサービスを普段から使っている人なら「楽天証券」がおすすめです。楽天証券では、株式の手数料や投資信託の残高によって楽天ポイントが貯まります。楽天カードで投資信託を積立すると、残高に対しての還元とカード利用額に対しての還元によって2重でポイント付与。貯めたポイントは投資にも利用できるので、ポイ活に適したつみたてNISA口座といえます。また、取扱投資信託数も181本とトップクラス。銘柄を運用成績で絞り込む機能や、質問に答えるとおすすめの資産配分を提案するロボアドバイザーもありサポート体制も整っています。自分の目的に合ったポートフォリオや商品を見つけるのに苦労しないつみたてNISA口座といえるでしょう楽天証券では「楽天ポイントコース」を選んでポイント投資を始めると、楽天市場のポイント還元率が上昇します。つみたてNISAで効率的に運用しつつ、普段の買い物もお得になるのはうれしいポイント。また、最低積立金額は100円で積立頻度も毎日・毎月から選べるので自由度高く投資できます。NISA利用時以外の手数料も安く取扱商品も多いため、楽天ユーザーなら口座を開設しておいて損のないネット証券といえます。なお、2022年4月から楽天証券でのポイント還元制度に変更があります。これまで毎月発生していた投資信託の保有残高に対する還元も、月末残高が条件を達成した場合のみ1回ポイント進呈に変更。以前よりポイント還元を受けづらくなったといえるでしょう。
4.つみたてNISA以外も投資したい方
ここでは、つみたてNISAをきっかけに投資を学びたい人が金融機関を選ぶための「つみたてNISA利用時以外の手数料・商品数」について紹介します。投資信託の取扱数に違いはあるものの、国内株式型や先進国株式型など各投資先はほとんどの金融機関でそろってます。そのため、商品ごとの運用成績で差は出ますが、分散投資するうえで各社の差はあまりありません。つみたてNISAでは対象商品や年間で投資できる金額が限られています。投資を学びたい人は、通常時でもローコストで豊富なラインナップの金融機関を選べば投資の経験も積みやすいでしょう。つみたてNISAだけが投資じゃない!通常時の手数料と取扱商品数をチェック積極的に取引するなら、通常時の取引でも手数料は安く、取扱商品も多いネット証券がおすすめです。つみたてNISAは年間40万円までかつ、対象は投資信託と限られています。非課税枠を使い切った場合やほかの商品にも投資したい場合は、税金のかかる取引口座で取引することに。「コストが高くて取引しづらい」や「お目当ての商品がない」などで、気軽に取引できないのはもったいないですよね。そのため、株式なら取引手数料、投資信託ならノーロード投信に注目してください。取扱商品なら投資信託の取扱本数やIPO銘柄の引受件数、外国株への対応とその銘柄数も要チェックです。安くて幅広いほど、複数の口座を作る必要はなくなります。以下の記事では、通常時の取引の際に気にしてほしいポイントを解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
5.カードのポイント有効活用
ポイントでお得に!コツコツ派の人が押さえたいポイントここでは、コツコツ投資をしたい人がつみたてNISA口座を選ぶための連携ポイント・クレジットカード決済について紹介します。使っているポイントと連携可能か確認!購入時の割引や還元で貯まる・使えるポイ活をしたいなら、取引でポイントが貯まる・使える金融機関がおすすめです。投資信託の保有残高によって、Tポイント・楽天ポイント・Pontaポイントなどが貯まります。ポイントは現金の代わりとして投資にも利用できるので、元手の代わりにもなることも。手元資金を使わずお試し感覚で投資できるのは、初心者にもうれしいポイントです。とくに、つみたてNISAでは対象商品は投資信託・ETFのみなため、投資信託の保有残高によって発生するポイント還元率は押さえておきましょう。長期保有になりやすいので、還元率のよい証券会社ならザクザク貯まりますよ。投信積立をクレカ決済でポイントが2重に貯まる!銀行連携でさらに上乗せのチャンスポイントをザクザク貯めるためにも、投信積立の支払いをクレジットカードに設定できる金融機関を選びましょう。投信積立の支払いをクレカ決済にした場合、カードの利用額と投資信託の保有残高どちらにもポイント還元が発生します。同じポイントが貯まるかは金融機関によって異なりますが、2重で貯められるのはかなり魅力的です。また、クレカの引き落とし先に設定している銀行口座の優遇サービスを受けられるケースもあります。ポイント還元がある場合は、3重で貯められるチャンスに。ない場合でも、銀行の手数料の無料回数や金利が増える可能性もあるので、積極的に狙ってみるのもよいでしょう。
6.つみたてNISA始める時のポイント
共通して押さえておきたいポイント!ここでは、積極派・コツコツ派どちらも押さえてほしいポイントの最低積立金額・積立頻度・サポート体制・デモ画面について紹介します。最低積立金額は小さいほどよい!無理なく投資を始めたいなら最低積立金額が1,000円以下の金融機関がおすすめ。いくらから積立投資を始められるかは、金融機関によって異なります。100〜10,000円で積立を始められますが、1,000円以下から積立できるサービスは少ない傾向に。とくに、新社会人の投資家だと毎月2〜3万円を給与から天引きされると生活を圧迫してまうことも。スタートできる金額が細かいほど、自由に投資金額を決められ無理なく投資家デビューできますよ。積立頻度は毎日・毎週・毎月と自由に選べるとベター。自動引落もあるとなおよしつみたてNISA口座を作る際は、自由に積立頻度を変更できるサービスがおすすめ。積立頻度を変更しても最終的な積立総額は変わりません。しかし、毎月から毎週に変えることで1回の積立額を減らし、リスクを抑えて運用できます。ドルコスト平均法を最大限活用するなら、積立頻度を細かく設定できるに越したことはありませんよ。また、登録した銀行から自動で引き落としされるサービスもおすすめです。買付日のたびに取引口座に入金するのは手間がかかり、手数料負担も軽くはありません。ポイント重視の人はクレジットカードで決済するのがよいですが、念のため確認しておきましょう。動画コンテンツや解説ページに注目!コールセンターの受付時間も念のため確認投資初心者ならサポート体制の充実している金融機関を選びましょう。いつ・何を・どうやって買えばよいのかなど、初心者にはわからないことが多いですよね。そういった疑問を解消するためにも、投資の知識を蓄えられるサポート体制の充実は欠かせません。
専門用語やいつ買えば良いのかの疑問に関しては、動画コンテンツやセミナーがおすすめ。相場状況や政策についてわかりやすく解説してくれるので、投資先の選定や売買判断の参考になりますよ。何を買えば良いのかに関しては、ロボアドバイザーがおすすめです。ロボアドバイザーは、あなたの性格や目的に合った商品を提案してくれるサービス。目標金額や運用できる期間も入力すると積立投資のシミュレーションもしてくれるので、投資のイメージもしやすくなりますよ。どうやって買えば良いのかは、AIチャットやコールセンターなど問い合わせフォームが充実していると心強いでしょう。なかには画面共有しながら注文方法を教えてくれる金融機関もあるので、初心者でも安心して取引できますよ。使いやすさはデモ画面でチェック!パソコン・スマホどちらも確認できるとベターつみたてNISAを口座開設するときは、ログイン後の取引ページやアプリの使いやすさも確認しましょう。とくに、取引が簡単にできるかや保有商品の評価額がどうなっているかなど運用状況の見やすさは要チェック。初心者なら、商品の確認から取引までが簡単なサービスのほうが手軽に利用できますよ。サービスによっては口座開設前に実際に操作できる場合があるので、事前に確認しておくのがよいでしょう。使いやすいと金額や数量の設定ミスなど、誤発注の防止につながります。つみたてNISAでは積極的に取引しないので、そこまで気にしなくてもよいとはいえ確認しておいて損はありません。