「投資信託」という言葉、一度聞いたことがあるでしょうが、その中身を理解している人は多くありません。この投資信託、初めて実際に投資を考える人に適した金融商品なのです。投資信託とは何か、その仕組みとメリットを見ていきましょう。
投資信託は?
投資信託とは、投資家から集めた資金をもとに、運用の専門家(ファンドマネジャー)が株や債券など複数の金融商品に投資・運用する仕組みです。
この説明ではやや堅苦しい感じがするかもしれませんので、投資信託をサッカーチームに例えて見ましょう。
サッカーチームには、選手とコーチがいます。試合で11人の選手はコーチの指示を受けてプレーします。11人の選手の中には、点々のがうまいフォワード、攻撃守両方をこなせるミッドフィルダー、守備が堅実なディフェンダー、シュートを止めるのが得意なゴールキーパーなど、様々なポジションの選手がいます。コーチは、それぞれの選手の特徴をつかみつつ、どのような場合に戦略・戦略を立てれば勝てるのかを考え、指示します。
サッカーチームでいう「選手」を「株や債券などの商品」、「コーチ」を「ファンドマネジャー」に置き換えると、投資信託のことが身近に感じると思います。
投資信託も、ファンドマネジャーが判断の上、様々な機能を持つ複数の金融商品を把握して、それに応じて投資することで成り立ちます。どのような作戦で運用し収益を上げるのかがファンドマネジャーの腕の見せどころなのです。
投資信託とは、「専門家を信じて投資を託す」商品
投資信託とは、その名の通り「投資を信じて託すこと」。投資家は資金を預けて、運用の専門家であるファンドマネジャーを信じて投資を委託します。投資が成功すると、投資信託の資産と、投資家が預けた資金も増加する仕組みです。
実は、これは預金で利子が得られる仕組みとも似ています。
銀行は預金者が預かった資金を企業や個人に貸し出し、その際に発生する利息(収益)を受け取ります。その収益の一部が預金者に利子として還元されるのです。
専門家が資産を預かって運用し、収益が上がると資産も増加します。この点において、投資信託と預金は共通する側面があります。
投資信託と預金が大きく異なる点は、「元本割れ」の有無です。口座は通常、銀行が停止しない限り、預けた資金(元本)が保証されます。ただし、投資信託では元本が「保証はされません。運用が成功しない場合、価格が下落、預けた資金が減少する可能性があります。
投資信託のメリット
投資信託のメリットは主に3つあります。
- 少額で投資ができる
- 運用はプロが代用
- 手軽に分散投資
少額で投資ができる
投資利益は1万円や1000円くらい気軽に購入でき、近頃は100円と、ワンコインで入手できるものも増えています。初めて試してみたい方には最適です。
運用はプロが代用
投資信託は、運用のプロである「ファンドマネジャー」に資産運用を任せる仕組みです。そのため、投資の専門知識やテクニックがなくても、誰でも簡単に始めることができます。
手軽に分散投資
投資信託は「分散投資」が取られており、異なる複数の投資対象に分散させています。この分散投資により、とんでもない価格の下落から保護され、大きな損失を回避する効果があります。値動きに敏感な方でも、投資信託なら比較的始めやすいと言えます。
投資信託のデメリット
様々なメリットがある投資信託ですが、デメリットもあります。
プロに運用を任せていても、時には運用が上手くいかなく、投資が値下がりし、元本が減少することもあります。
さらに、投資信託を購入または保有している際には手数料が発生するため、費用には十分な注意が必要です。